
スターバックスは、1971年にアメリカ合衆国ワシントン州シアトルで開業した、世界規模で展開するコーヒーのチェーン店である。 2015年現在においておよそ90の国と地域で営業展開し、店舗数は22,519店。
今や街のあちらこちらで見かけるコーヒーチェーン店『スターバックス コーヒー(スタバ)』。その店頭やカップには、中央に女性が描かれた緑色のロゴがありますよね。このロゴに描かれている女性はいったい誰なのでしょうか? スターバックスコーヒージャパン株式会社 広報部・坂佳果さんに聞いてみました。
ロゴの女性はギリシャ神話の人魚「サイレン」
――スターバックスのロゴに描かれている女性ですが、誰がモデルとなっているのですか?
スターバックスのロゴに描かれているのは、ギリシャ神話に登場する2つの尾を持つ人魚「サイレン」です。
――そうだったんですね。なぜギリシャ神話に登場するサイレンがロゴに使用されているのでしょうか? また使われるようになったきっかけは?
スターバックスを創業する際のメンバーの一人が、ノルウェーの木版画に描かれているサイレンを見つけ、それをロゴに採用したのが始まりです。創業当時からサイレンはスターバックスのロゴに採用され続けています。
――もしその木版画がなければ、このロゴはなかったんですね
そうかもしれませんね。サイレンは、コーヒーの魅力、そして航海を想起させることから、スターバックス、そしてスターバックスのコーヒーを具象化している存在です。また、サイレンはとてもきれいな歌声で船乗りを魅了したといわれています。同じように、スターバックスも多くの人々を魅了したい、そんな想いも込められています。
――なるほど。サイレンが真ん中に配されたロゴとなった理由はありますか?
全体のデザインのバランスではありますが、実はこのサイレン、顔が左右対称ではないんですよ。微妙に違うのです。工業的なデザインのように対称にするのではなく、人間の顔と同じように左右を微妙に変えることで、親しみを感じていただけるよう、細部に至るまで計算されています。
スターバックスのロゴデザインの歴史
――スターバックスのロゴといえば、やはりおなじみのダークグリーンですが、これは創業当初からだったのですか?
いえ、実は最初に使われていたロゴはコーヒーをイメージした茶色だったんです。
――それは知りませんでした。現在のように、ダークグリーンが基調となったのはいつからですか?
1987年からです。そこからロゴの色がダークグリーンを基調としたものに変更となり、スターバックスのイメージカラーも同じくダークグリーンとなりました。
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スターバックスコーヒーのデザインの変遷。1971年には茶色のロゴが使われていた。その後1987年にダークグリーンに。それからも1992年、2011年にデザインが変更されている
ロゴから「スターバックスコーヒー」を取り除いたワケ
――最新のロゴでは”スターバックスコーヒー”という文字も消え、サイレンだけになっていますが、これにはどういった意味がありますか?
“人々の心を豊かで活力あるものにするために、ひとりのお客さま、一杯のコーヒー、そしてひとつのコミュニティから”というのがスターバックスのミッションです。おいしいコーヒーの提供はもちろんですが、それ以上に、スターバックスだからこその体験を提供したり、お客さまや地域とのつながりを大切にしたいという思いが込められています。
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