
Chase(チェース/大通銀行/アメリカ)
ブランド概要
Chase(チェース)は、アメリカ最大級の銀行持株会社**JPMorgan Chase & Co.**が展開する、個人・中小企業向け金融サービスブランドです。
「J.P. Morgan」が主に大企業、機関投資家、富裕層向けの金融サービスで使用される一方、「Chase」は一般消費者に身近な銀行ブランドとして使われています。
主なサービスは次のとおりです。
- 普通預金・貯蓄預金
- クレジットカード
- 住宅ローン
- 自動車ローン
- 個人・中小企業向け融資
- 投資・資産運用
- オンラインバンキング
- モバイル決済・送金サービス
歴史
- 1799年:Chaseの前身となるThe Manhattan Companyがニューヨークで設立される。
- 1800年代:Manhattan Companyがニューヨークの銀行として事業を拡大。
- 1877年:John ThompsonがChase National Bankを設立。
- 1930年:Chase National BankがEquitable Trust Companyを買収し、大手銀行へ成長。
- 1955年:Chase National BankとThe Bank of the Manhattan Companyが合併し、「The Chase Manhattan Bank」が誕生。
- 1961年:現在につながる八角形のシンボル「Chase Octagon」を導入。
- 1969年:持株会社Chase Manhattan Corporationを設立。
- 1996年:Chemical Banking CorporationがChase Manhattanを買収し、知名度の高いChaseの名称を継承。
- 2000年:Chase ManhattanとJ.P. Morgan & Co.が合併し、「J.P. Morgan Chase & Co.」が誕生。
- 2004年:Bank Oneと合併し、アメリカ中西部を中心に店舗網を拡大。
- 2008年:金融危機の中でWashington Mutualの銀行事業を取得し、アメリカ西部での基盤を強化。
- 2010年代:モバイルバンキング、デジタル決済、オンライン投資サービスを拡充。
- 現在:ChaseはJPMorgan Chase傘下の個人・中小企業向け銀行ブランドとして全米で展開。
社名の由来
「Chase」という名称は、アメリカの政治家・法律家である**Salmon P. Chase(サーモン・P・チェース)**に由来します。
Salmon P. Chaseは、Abraham Lincoln大統領の政権で財務長官を務め、その後、アメリカ連邦最高裁判所の長官に就任しました。財務長官時代には、南北戦争期の国家財政や全国銀行制度の整備に関わりました。
1877年にChase National Bankを設立したJohn Thompsonが、その功績をたたえて銀行名に「Chase」を採用しました。ただし、Salmon P. Chase本人は銀行の創業や経営には関与していません。
現在は「Chase」という短い名称が、JPMorgan Chaseの個人向け金融ブランドとして使用されています。
ロゴのストーリー
Chaseのロゴは、青いワードマークと、4つの幾何学的な図形を組み合わせた八角形のシンボルで構成されています。このマークは公式に**Octagon Symbol(オクタゴン・シンボル)**と呼ばれています。
八角形ロゴの誕生
1961年、Chase Manhattan Bankは、合併によって誕生した銀行に統一された現代的な企業イメージを与えるため、新しいロゴを導入しました。
デザインを担当したのは、アメリカのデザイン会社Chermayeff & Geismarです。4つのくさび形パーツが中央の正方形を囲み、全体として八角形を形成しています。
当時のアメリカ企業では、紋章、建物、イニシャルなどをロゴに使うことが一般的でした。その中でChaseは、特定の文字や具体的な物を描かない抽象的なシンボルを採用しました。これは大手アメリカ企業による抽象的なコーポレートマークの先駆的な例とされています。
ロゴの特徴
- 4つの幾何学的パーツ:中央を囲む統一性とバランス
- 八角形の外形:安定感、強さ、秩序を印象づける
- 中央の正方形:集中、構造、信頼性を感じさせる
- 回転するような配置:動き、成長、金融の流れを印象づける
- 青色:信頼、安全性、専門性を伝える
- シンプルな形:店舗、カード、アプリ、ATMでも識別しやすい
ただし、デザイナーは八角形に銀行業務を直接表す特定の意味を設定したのではなく、力強く、記憶しやすく、他社と区別できる抽象的な形を重視しました。そのため、「コイン」「金庫」「水車」などを表しているという説明は後から生まれた解釈であり、公式な由来とは区別する必要があります。
ロゴの変遷
- 1961年:Chase Manhattan Bankが八角形シンボルを導入。
- 1970~1990年代:文字や色を調整しながら八角形を継続使用。
- 2000年:J.P. Morganとの合併後も、Chaseブランドのシンボルとして存続。
- 2000年代以降:青色のグラデーションや立体感を加えたデザインを使用。
- 現在:装飾を抑えた青い八角形と「CHASE」の文字を組み合わせて使用

